『꽃들에게 희망을』

트리나 포올러스著・김영무訳、분도출판사、1975。

c0019613_18565592.jpg뿌리서점で見つけたこの本は、内容がすべて手書きだ。しかも、ごく平凡な手書きで書かれている。決してうまい字ではない。絵も稚拙だ。それにもかかわらず、不思議と心を引くものある。

뿌리서점にはこの本が3冊あって、2冊は75年の版で、1冊は92年の版だった。75年版のうち1冊は汚れがはなはだしく、1冊はまあまあの状態。92年版は、綴字法を改めて出されたものだ。手書きなので筆跡も違っている。「ㅇ」を「・」のように書いているのが気に入らなかった。それで、75年版の状態のましな方を選んだ。76年の重版だ。

実は、私は手書きに惹かれるという奇妙な趣味がある。この本も、手書きだからという理由で手に入れた。韓国語の本を読むのは、最初から韓国語でかかれたものを原則にしているのだけれど、それはなかなか守られない。今回もその原則は簡単に破られた。手書きという珍しさに、内容もぜんぜん考えずに。

c0019613_1932043.jpgしかし、読んでみると、なかなかいい作品だ。蝶の幼虫が主人公の物語で、その幼虫は、ある日雲の上まで伸びている柱を見つける。それは、幼虫たちが互いに踏み合いながら天高く登って行くために生じた柱だった。その幼虫は、好奇心にかられて柱をよじ登っていく。そして、そこでたまたま出会った黄色い幼虫と愛し合うようになる。

これは、現代社会を風刺した寓話だけれど、寓話特有の説教臭さがあまり感じられないし、何よりも得体の知れない迫力に包まれている。それは、主人公の幼虫が、何度も迷い、疑いながら、それでも自分なりの決断を行うからだろう。

著者は序文で述べている。

이 이야기는
자신의 참 모습을
찾기 위해
많은 어려움을 겪어온
한 마리 애벌레의 이야기입니다.
그 애벌레는 나 자신을 ― 우리들 모두를 닮았읍니다.
このように、著者は社会の流れに惑わされずに本当の自分を見つけることの大切さを、この本で示している。そして、それが非常に難しいことは、物語の中で劇的に描かれている。

この本の原書は英語で、タイトルは“hope for the flowers”。1973年5月1日にカトリック系のPaulist Pressから出ている。韓国語版は1975年に、これもカトリック系の분도출판사から出て、日本語版は1983年に篠崎書店から『もっと、なにかが…』(片山厚・宮沢邦子訳)というタイトルで出ている。

韓国語版は現在、김석희という人の訳で시공주니어から1999年に出たものが手に入る。タイトルは同じ『꽃들에게 희망을』。ただし、著者名は表記が改められ、트리나 폴러스となっている。日本語では現在、『ぼくらの未来 花たちに希望を』(なるせたけし訳)という題で旺文社から、これも同じく1999年に出ている。

著者の트리나 포올러스(Trina Paulus:トリーナ・ポーラス)という人は、どうやらこの作品しか残していないらしい。とても活動的な人らしく、この本を26年の間に200万部売った他は、主に女性解放運動で世界を飛び回り、現在はアメリカのニュージャージ州で農業をしているそうだ。

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家族で夕飯を食べながら、夕べ뿌리서점で買った『꽃들에게 희망을』のことをブログに書いたと言ったら、次男が、「え? あの本うちにあるよ」と叫んだ。以前私が교보문고で買ってあげたものだという。まったく思い出せない。(妻がそれを聞いて、뿌리に返品しなよと横から叫んだ。)

それで、次男の持っている本を見ると、시공주니어から1999年に出たもので、装丁も印刷も製本も、私が持っているものより立派なものだ。翻訳の韓国語も滑らかだ。けれども、残念ながら、活字で印刷されている。

アマゾンで調べたら、原書も手書き文字でペーパーバックだ。분도출판사で出たものも同じ体裁になっている。この素朴な特徴は、新しい翻訳版でも生かしておくべきだった。
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by ijustat | 2009-12-31 18:49 | Books


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