공씨책방

공씨책방は、신촌로터리から동교동삼거리へ向かう大通りの途中にあり、100メートルほど先には신촌장로교회がある。緑の看板が目印だ。

c0019613_2234861.jpgずいぶん前から入ってみたいと思っていたけれど、いつも店の前を車で素通りするばかりだった。しかし今日(2009年12月20日)は、知り合いと교보문고で会って話しながら、ふと思い立ち、誘って공씨책방へ来た。

店の前にも目を引く本が見えたけれど、ひどく寒いので、とてもゆっくりとは本を見ていられない。そそくさと店の中に入った。店の中も寒かったけれど、外に比べればはるかに暖かかった。色白でふくよかなおばさんが、書棚の整理をしながら、いらっしゃい(어서 오세요)と言った。

あまり広いとはいえない店内に、本がぎっしりと詰まっていた。しかし、本棚はわりと整っている。女性が管理しているからか。入り口から入って中央の奥に、歴史資料などを中心とした本が並んでいた。知り合いは歴史に関係があるらしく、その歴史関係の資料を見ていた。奥の右の方ではCDを売っていて、その隅に、そのコーナーの店番をしている50代の男性がいた。おばさんはその男性を、「사장님」と呼んでいた。CDの値段を見ると、6,000원と表示されていた。

공씨책방は、공진석氏が“古本屋の교보문고”を夢見て始めた。昔は광화문にあって、当時の古本屋としては最大規模の44坪という店舗面積を誇り、かなり繁盛していたらしい。しかし、再開発のため立ち退きを要求され、新たな店舗に相応しい場所の獲得に苦労していた1990年7月、대양서점で本を買い店に戻るバスの中で、心臓発作を起こし他界した。

その後、奥さんが店を引き継いだ。한겨레신문の임종업記者が、現在の공씨책방について、2006年4月13日付の「헌책방 순례」に次のように紹介している。

서대문구 신촌에서 동교동으로 넘어가는 고갯마루. 15평의 공씨책방(02-336-3058)에는 공진석씨의 빈자리를 아내 최성장(61)씨와 조카 장화민(50)씨가 지키고 있다. 조카 장씨는 애초 ‘책보다 가족을 더 중시하는’ 자신은 이모부와는 비교할 수 없다면서 인터뷰를 거절하다가 응했다.
http://www.hani.co.kr/arti/SERIES/20/115599.html
その後20年近く、신촌のこの場所で2人で店を守ってきたわけだ。私が行ったときには、奥さんの최성장さんはおられず、店を守っていたのは姪の장화민さんだ。色白でふくよかなそのおばさんは、おっとりとした上品な人で、私にも공진석氏の逝去を、まるで昨日のことのように話してくれた。

ところで、공진석氏の逝去したいきさつについて、임종업記者は同じ記事で、私が直接聞いたよりも詳しく書いている。

가족보다 책을 더 소중하게 여겼던 공진석씨는 1990년 7월 50세의 젊은 나이로 타계했다. 광화문 교보문고 옆에 ‘헌책방 교보문고’를 꿈꿨던 그는 재개발로 헐리게 될 공씨책방이 옮겨갈 자리로 빵집자리를 찍어두고 건물주한테 편지를 쓰고 만나는 등 설득했다. 결과는 언감생심, 씨도 먹히지 않았다. 꿈과 현실의 간극에서 스트레스를 받은 그는 서대문구 문화촌 대양서점에서 논문집 30여권을 사서 시내버스를 타고 책방으로 돌아오던 중 유진상가 언저리에서 심장마비로 쓰러졌다.
임종업記者が「꿈과 현실의 간극」と書いているように、韓国の古本屋はかなり厳しい現実の中にいる。店には来客が絶えず、高校生や大学生も来ていたし、私が見ている間にも本が売れていたけれど、店を守っていた장화민さんの表情には影があった。たぶん、공진석氏のいた頃の隆盛を見ているので、店の縮小した現在の状況を悲しく思っているのだろう。私に話すときも、当時の様子を思い浮かべながら、自分にはあれほどのことはできないとこぼしていた。

実は、임종업氏の記事は前に読んだことがあり、その中に出てきた장화민さんの言葉を読んで、反省させられたことがあった。장さんは、次のように語っていた。

“일본사람들이 옛날책 영인본, 한국족보를 수집해 가요. 우리가 버리거나 거들떠보지 않는 것들을요.”
そうか。私は興味の赴くままに本を買っていたけれど、공씨책방を訪れる日本人は、歴史的な価値のある本を収集しているのだ。もちろん、それを読んで自分の研究に役立てるためだろう。私は、そのように韓国人が見向きもしない価値ある資料を見出す日本人を誇りに思うと同時に、そのような立派なことをしない自分を恥じた。でも私は、韓国の族譜を買っても使い道はないし、読んでも何のことか理解できない。他人の家族だと思うと、何の興味も湧いてこない。

今日この店で買ったのは、次の1冊。値段は4,000원。

『국어 의미론』(임지룡著、탑출판사、1992 <1997年6刷>)
공씨책방の電話番号は、02-336-3058。住所は……名刺をもらうのを忘れていた。

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『모든 책은 헌책이다』(최종규著、그물코、2004)を読んでいたら、次の箇所があった。

저는 『옛책, 그 언저리에서』라는 책을 서울 신촌에 자리한 헌책방 <공씨책방>이 흑염소집 옆에 자그맣게 붙어 있을 때 보고 처음 알았습니다. (402쪽)
その店なら、私も行ったことがある。狭いけれど、いい本が集められている古本屋だった。その後、久しぶりに行っときにはもうその店がなかったので、とても残念に思ったものだった。

その店が공씨책방だったとは。主人のおばさんに、공씨책방には初めて来たと言ったけれど、実は初めてではなかったわけだ。

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2010年1月14日。최종규氏が10年近く前の2000年9月20日に오마이뉴스に書いた記事を見つけた。その記事も、以前공씨책방があった場所に触れていた。

<공씨책방>만 해도 제가 처음 찾아가던 94년에는 지금 자리보다 현대백화점쪽에 훨씬 가까운 버스정류장 앞에 있었거든요. 버스정류장을 앞에 두고 아래로 움푹 파인 길가에 자리했을 때 사진 한 장 찍어두지 못했기에 그때 흔적이나 모습은 그저 이야기로만 남았을 뿐입니다.
http://www.ohmynews.com/NWS_Web/view/at_pg.aspx?CNTN_CD=A0000018936
ここで「버스정류장을 앞에 두고 아래로 움푹 파인 길가」と言っているのは、重要な描写だ。それから、최종규氏は分かりやすく「현대백화점」と言っているけれど、94年の当時はまだ「그랜드백화점」だったと思う。

それにしても、不思議なのは、それまで探していても出てこなかったものが、ある日ひょんなことから出てきて、そのあとそれに関連するものがたくさん出てくることだ。最近はインターネットでそれを経験することが多い。以前は、足掻いているうちに知識や情報が集まってくるという感じがしていた。これは、一種の“探し物の法則”と言えるかもしれない。
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by ijustat | 2009-12-20 21:57 | Bookshops


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