흙서점

先日インターネットでソウルにある古本屋を調べていたときに、흙서점の存在を知った。奇妙な店名が印象的だった。そこが私の時々行く場所に近いことを知り、今日用事が済んだら寄ってみることにした。

c0019613_15573778.jpg行ってみると、たしかにあった。店先は多少余裕のある空間で、そこにも本がどっさり置かれている。4年前に임종업記者が헌책방순례に書いた記事では、その場所は「그릇, 미싱, 체중계, 테이프, 화분, 테이프 등 책방 앞에 널린 고물이 ‘중고서적’이란 간판보다 오히려 눈길을 끈다」ということで、古道具などが売られていると書いてあったけれど、古道具は一つもなく、全部本で埋められていた。

店の中に入ってみると、けっこう広かった。客も多い。店の中に10人ぐらいはいるだろうか。その客たちが、次から次へと本を買っていく。その忙しさは、교보문고さながらだ。これだと本の回転も速いだろう。本の回転の速さについても、임종업記者は書いている。

두 주에 한번은 들른다는 김용찬(42) 교수(한중대 국문과)는 “눈도장을 찍어둔 책이 다음에 오면 대부분 없다”고 말했다.
http://www.hani.co.kr/arti/SERIES/20/61294.html
扱っている本は、専門書など、知的に高度なものが中心だ。背表紙が英語の本が目立ち、大型の本も多い。歴史資料集のような本もたくさんある。古文書集成とか、何々実録とかと金の背表紙で書かれた写真版や影印本が、うずたかく積まれている。日本書籍は、ないわけではないけれど、とても少ない。目慣れない本が多いので、ここから自分の気に入る本を見つけるのは、時間がかかりそうだ。

主人はテレビで英語のニュースを見ていた。古本屋の主人が英語のニュースを見るというのは、珍しいことだ。地域によっては嫌味にもなりうる。でも、ここは天下のソウル大学の近所だ。客の姿も、いかにも大学生や大学教授といった雰囲気の人ばかりだ。古本屋の主人が英語のニュースを見ることぐらい、なんとも思わない客たちなのだろう。

ある女性が電話で話しているのが聞こえていた。ずっと話している。そして、途中からいきなり私の知らない外国語になった。ラテン系の言葉だろうか。そしてまた韓国語に戻った。見ると、アラブ系の顔立ちで、髪がくすんだ金髪だった。韓国語も非常に流暢で、まるで韓国人のように話す。単に語学の才能があるだけでなく、学習能力の高さと知的水準の高さも感じさせる、安定した韓国語だ。電話をかけ終わった後、主人と親しげに話をしていた。「まだ韓国にいたのかい」「いたわよ。いるから来たんじゃない」「そうかい。もう国に帰っちゃったかと思ってたよ」「ところで、おじさん、これいくら?」「5,000ウォンにしとくよ」と、にこやかに言葉を交わしている。留学生なのだろう。古本屋の常連になるとは、通だ。

入り口を入って右の方に、聖書の棚がある。背表紙がアラビア文字の大きな本が目に入った。アルキターブルミカダス(?)と書いてある。アラビア語であることは間違いない。図書館が処分した本のようで、その下に“Arabic Bi”とある。本の後ろを見ると、奥付はないけれど、本文の一番最後の下のところに、小さく“Arabic Bible 83”と表示されている。聖書だ。それで、その本文の一番最後の言葉を見ると、「アーミーン」と書かれていた。ヨハネの黙示録の最後の言葉だ。

値段を調べると、後ろの遊びに10,000Wと書いてあるので、主人のおじさんのところへ持っていって、これ10,000원ですかと聞くと、そうではなくて、表紙に張ってある値札がこの店の値段なのだという。20,000원だった。

支払いをしながら話題を変え、この店はいつからやってるんですかと聞いてみた。しかし、それには答えず、手元の本の山から“Novum Testamentum Graece”を取り出した。10,000원という値札が付いている。おじさんの話では、これをもってきた人が、これはとても高い本だと言っていたということだった。しかし、その本はギリシア語聖書の中でたぶんいちばんたくさん売れている本で、現在でも교보문고で手に入る。私は、その本は2~3万ウォンで買える本だと答えた。

帰宅後、교보문고のサイトで調べてみたら、55,610원だった。思ったよりも高いので驚いた。私はこの本を10年前に、たしか27,000원ぐらいで買った。たしかに、その人の言ったとおり、今はけっこう高い本になっていた。そのおじさんの付けた10,000원という値段も、決して高い値段ではなかったわけだ。

店主と何か話ができないと、ブログに書きにくいのだけれど、店が忙しいからか、おじさんは口数が少ない。名刺をもらいながら、この店はお客さんが多いことをほめた。すると、夜遅くまでやっているからねえと、星の王子様みたいな答え方。おじさんがあまり喋らないので、私が一人で喋ってしまった。昔はこんな風にお客の多い古本屋がけっこうあったけれど、今もそういう古本屋があるなんて思ってもみなかった、というふうに。でも、そう話すと、にっこりと顔をほころばせた。

私は、いつからやってるんですかなんて質問をしたけれど、それについて、임종업記者は「고향 선배의 권유로 86년 봉천 6동 뒷골목에서 시작해 한때 세 군데를 운영하다가 구제금융 이후 통폐합해서 이곳으로 이사온 지 10여년」と書いている。흙서점の記事は4年前の2005年9月1日に発表されているから、「10여년」ということは、90年代の前半からここでやっているということか。でも、「구제금융」というのは、1997年末のIMF介入を言うのではないか。ちょっと不明……。

흙서점の所在地は、서울시 관악구 봉천7동 1660-5호。名刺には「2호선 낙성대역 4번 출구」という案内が書いてある。電話番号は、02-884-8454。
[PR]
by ijustat | 2009-12-09 16:38 | Bookshops


<< 헌책방 오거서 대오서점 >>