숨어있는책

今日(2009年11月5日)、やっとこの古本屋を探し出した。

c0019613_063073.jpgこの店は、『전작주의자의 꿈』(조희봉著、함께읽는책、2003)で紹介されているのを読んで、その後ずっと気になっていたのだけれど、今まで見つけられずにいた。それでも3年ほど前、一度신촌界隈を歩き回って探したことがある。でも、結局見つけられずじまいだった。なにしろ조희봉氏は住所も書いてくれず、ただこんな風に漠然とした記述をしていたのだ。

신촌역에서 나와 복잡한 거리를 한동안 걷다가 골목길로 들어서면 언제 그랬나 싶게 고즈넉한 길이 나오는데 그 골목 끝 구석에 이름처럼 <숨어있는책>이 있다. (전작주의자의 꿈, 257쪽)
つい最近まで、インターネットで検索しても、古本屋が所在する番地を見つけることもできなかったし、まして略図のようなものはなかった。そんなわけだから、私はぜんぜん見当違いな場所を探し回っていたのだった。

この店の由来について、조희봉氏は次のように紹介している。

미술 관련 출판사에 근무하던 젊은 주인이 부인과 함께 3년 전 엉뚱하게 헌책방을 열면서 처음에 자신의 개인서재를 그대로 털어서 내 놓았고 그 소문이 퍼지면서 헌책방 마니아들이 양손 가득, 수도 없이 책을 가지고 갔다는 헌책방계의 유명한 일화가 전해지는 곳이다. (256쪽)
そんな有名な古本屋ではあるけれど、名前の通り、どこにあるのか見つけるのに骨が折れる。インターネットに紹介されていた地図を見て、ソウル市内の精密地図に印をつけて行ったから見つけられたものの、そうでなければ1日中探し回っても見つからなかっただろう。

車を店の前に止めて入ると、店の中は静かな管弦楽曲が流れていた。

入り口の両脇に、辞書類が下から上まで並んでいた。学習辞典のようなものは半分にも満たず、英英辞典や露露辞典、フランス語、イタリア語、インドネシア語、ベトナム語など、韓国では一般人がほとんど興味を示さない言語の辞書が並んでいた。その中でも特に、ロシアで出た辞書がたくさんあった。

その他にも、人文書などが多く、ずっと見ていても飽きないくらいだ。ただ、조희봉氏の紹介する店の雰囲気とはずいぶん違っている。

<숨어있는책>에 들어서면 정말 헌책방인가 싶게 깨끗하게 정리된 서점 안에 형님이든 형수님이든 비슷한 모습으로 다소곳이 앉아 책을 손질하고 계신다. 살갑게 정을 표현하지 않아도 차를 권하는 조용한 목소리에서 따뜻한 마음이 고스란히 전해온다. (257쪽)
조희봉氏はそう書いているけれど、店内はごく普通の古本屋で、品揃えがいいということ以外は、目立った特長はない。奥さんと思われる人が店番をしていた。

他の客に、もう一つ売り場があることを話していた。それで、その客が出て行ったあと、どこにあるんですかと尋ねると、파주の출판단지内にあるという。最近進出したのだそうだ。でも파주はちょっと遠すぎる。

今回は、たくさんある珍しい辞書の中から、『에스페란토-한국어 대사전』(마영태編著、덕수출판사、1994)を買った。8,000원。緒言で「이 사전은, SAT 본부의 허락을 얻어 세계에서 가장 권위 있는 에스페란토-에스페란토 대사전(PIV: Plena Ilustrita Vortaro de Esperanto)의 채재와 내용에 준하여 편찬되었으며, 일반적인 단어는 물론 학술 용어, 신어(新語) 및 속담, 관용구 등을 최대한 수록하였다」(x쪽)と説明されている。用例が豊富で、人造語の辞書とは思えないくらい内容が豊かだ。誕生から100年ほどとはいえ、エスペラント語の歴史を感じさせる。

숨어있는책の所在地は、서울시 마포구 노고산동 56-43。電話番号は02-333-1041。

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2010年4月6日、火曜日。前回行ったとき、いろいろな外国語の辞書が置いてあったので、ひょっとしたらモンゴル語の辞書があるかもしれないと思い、行ってみた。

店に入ると、マーラーの管弦楽曲が静かに流れていた。交響曲のようだけれど、私が聞いたことのない曲だ。美しい。

今回は、主人と見られる男性が店番をしていた。芸術関連のインテリといった感じの雰囲気の人で、読書に没頭していた。

残念ながら、モンゴル語の辞書はなかった。キリル文字を使っているのはロシア語の辞書ばかりで、他にも「漢俄詞典」とあるのは、日本式に言えば「中露辞典」だ。ロシア語にも関心はあるけれど、いま学ぶ言葉ではないし、今月はお金もないので、必要以上の本を買うわけにはいかない。

主人のいる机からみて正面の本棚の一部が壁のようになっていた。そこに、地図が書いてある。見ると、최종규氏の『모든 책은 헌책이다』に出てくるソウルの古本屋地図だ。その上から鉛筆で新しくできた古本屋が書き込まれていたり、最初に書いたときにあった古本屋が店じまいしたり移転したりしたときは、そのことが書き込んである。面白いのは、地図の回りを埋めるように、いくつもの古本屋の名刺が貼ってある点だ。行ったことのある古本屋のものもあれば、行ったことのない店のもあるし、私の知らない古本屋の名刺も貼ってあった。その中に、이상한 나라의 헌책방の名刺もあった。숨어있는책の主人は、최종규氏とも親しいようだけれど、이사한 나라의 헌책방の主人윤성근氏とも親しい。しかし、この二人は面識がないばかりか、ぎこちない関係にある。

主人のいる椅子の後ろの、隣の部屋への入り口の上の棚に、古い本が並んでいた。それを見上げていると、『李朝國語史研究』という本が目に付いた。著者は劉昌惇(유창돈)。『李朝語辞典』で有名な人だ。1964年10月10日に発行された初版本で、宣明文化社という所から出されている。表紙を開くと、最初の遊び紙に「金鎮壽先生恵鑑 著者」と几帳面な美しい行書で献辞が書かれていて、その下に印鑑が押してある。当時としては良質の紙で印刷された本だけれど、惜しいかな、水を含んで本が多少ゆがみ、著者のサインも一部滲んでいる。

主人に、これはいくらですかと尋ねると、5,000원だという。ひょっとして2万ウォンとか言われたらどうしようと思っていたので、この値段はうれしかった。それで、これを買った。

主人に話しかけた。自分はこの店を、7年ほど前『전작주의자의 꿈』という本で読んで、신촌にあるというので探したけれど、ついに見つけられなかったと言った。すると、ちょっと気前悪そうに、まあ“숨어 있는 책”ですから、と答えた。まさにこの店は、この見つけにくいところにあるという点が、かえって特徴になっているのだ。ただ、さいわいなことに、去年この店の場所を地図上で示してくれるブログを見つけたので、すぐに訪問したのだ。

もう少し主人の話を聞けたらいいなあと思った矢先に、妻から電話が来た。私が12年前に書いた『회화식일본어 입문』(다락원)を取り寄せようとしたら、絶版になってしまっていたという話だった。妻は面倒くさそうな声で、ねえ早く帰ってきてよと言う。今度古本屋に行くときは、携帯電話の電源を切ってから店の中に入ろうと決心した。

主人はとても感じのいい人だった。営業時間を尋ねると、2時から10時までで、月曜日は休みだという。今度来たとき、もう少し話ができればと思う。
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by ijustat | 2009-11-05 20:27 | Bookshops


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