『한국의 책쟁이들』

임종업著、청림출판、2009。ISBN : 9788935207978

この本は、한겨레신문記者である著者のインタビュー記事からなっている。表題の「책쟁이」というのは、「책을 좋아하는 사람」(9쪽)または「책에 미친 사람」(9쪽)のことで、つまり、“愛書家”または“書狂”という意味だ。そういう人たちを発掘し、実際に会って話を聞き、書斎も見せてもらい、その内容を叙述するという形を取っている。

著者の임종업氏は、次のように本書を紹介している。

나는 서서히 없어져가는 '책에 미친 사람들'을 기록하고 싶었다. 젊은 이들 가운데서 알게 모르게 이어지는 광증의 전통을 찾아내고 싶었다. 이 책에 실린 스물여덟 꼭지의 글은 그 결과물이다. 이를 통해 책의 생산, 유통, 소비는 물론, 책을 좋아하는 사람들한테서 동시대를 사는 이들의 속내를 드러내 보이고자 했다. (9쪽)
そういう趣旨なので、著述家や作家は除外されている。「소재가 책이다 보니 책을 업으로 삼은 이들이 포함됐지만 그것에 매이지 않은 이들로 국한했다 」(9쪽)と言っているように、その中には教師や大学教授、出版社の社長も含まれているし、読書経営で有名な企業のCEOや、著書がある人もいる。『전작주의자의 꿈』(함께읽는책、2003)の著者で、私が第2作を待ち望んでいる조희봉氏もその一人だ。しかし、基本的には本を愛し、本に狂った人々の列伝だ。

この本がいいところは、読書の必要さや有益さを説く本ではないことだ。むしろ、一人の愛書家(あるいは書狂)として、減りつつある同類を探し出して世に知らせたいというのが目的である。ところが、その実態をほぼ赤裸々に叙述しているために、책쟁이たちの感受すべき苦労、つまり本が増えすぎてしまうという悩みの深刻さが露呈している。私は、著者の意図とは裏腹に、それらの営みに、おぞましさのようなものすら感じられてしまった。

本書を読んでみると、自分も典型的な책쟁이のようだ。もっとも、책쟁이でなければ、こんな本をわざわざ買って読むことはないだろう。それはともかく、私も本書に登場する大部分の책쟁이たちのように、本を収納する場所に困り始めて数年になる。さらに、著者が紹介する책쟁이たちの次の2つの特徴を、私もしっかりと共有している。第一に、「서재 공개를 꺼린다는 점」(325쪽)。第二に、「책 외에 별다른 취미가 없다는 점」(336쪽)だ。

私も、自分の本棚が人の目に触れるのは好きでない。特に、自分の部屋にある本は、なるべくなら家族以外に見せたくない。でも、そんなことは意識していなかった。この本を読んで、自分のそのような性質に気づいたのだった。もし、書斎を拝見したいという人が現れたら、いいえ私には書斎と呼べるほどの部屋はありません、それに見るべき本もないので、お引取り願います、と答えていただろう。実際、著者も「아예 공개를 꺼려 취재대상에서 제외된 이도 여럿이다」(335쪽)と告白している。

それに、私の趣味生活を本が占める割合がどんどん増えてきて、最近は自分の趣味の大部分が読書やそれに関するものになってしまった。そして、そういう性向が特殊だということすら気づかなかった。まあ、もっとも職場が職場だから、当然のことといえば当然かもしれない。でも著者は책쟁이について、「당연히 술, 담배, 바둑, 장기 등 잡기는 모른다」(336쪽)と喝破していて、それはそのまま私にも当てはまってしまうのだ。考えてみれば、昔から本は好きだった。でも、自分の周りにもっとすごい本好きがいたために、それを意識しなかっただけだ。

このように、『한국의 책쟁이들』では、読書の大切さとはまったく関係ない、読書にはまった人々や、図書コレクションにはまった人々のすごさを見せている。それを読みながらつくづく思ったのは、本を読むこと自体は大事なことだし、豊かな精神生活のために本を所有することは有益だけれど、度を越した本の所有は悩みの種になるということだった。

そこで、今後はもう少し積極的に、自分の蔵書をスリムにしようと思い立った。これは、本書が私にもたらした画期的な変化だ。で、蔵書を何冊ほどに保つべきか。それについて著者は、「영국 새뮤얼 피프스(1633~1703)는 3천 권이 신사의 도서관에 가장 알맞은 숫자라고 보았다」(140쪽)という見解を紹介している。住居の広さを考えるなら、その程度に止めておくのが穏当だろう。

専門の著述家たちは、仕事に必要な本を大量に買っては読みながら、そのほとんどを処分しているようだ。福田和也氏は、1ヶ月に100冊読むそうだけれど、その本を処分するために、古本屋と約束を取り交わしているという。勝間和代氏もやはり1ヶ月に100冊ぐらい読み、買った本はほとんどブックオフなどに引き取ってもらうらしい。中島隆志氏は、なんと1ヶ月に300冊ぐらい読み、読んだ本は片っ端から捨てるか人に差し上げるかしてしまうという(最近はアマゾンか近所の古本屋に引き取ってもらうとのことだ)。まあ、あまり参考にならないけれど、その考え方自体は大事なことだ。

ところで、책쟁이でなければこんな本をわざわざ買って読むことはないだろうと言ったけれど、なんと本書は、교보문고では人文書コーナーのベストセラーにのし上がっている。
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by ijustat | 2009-11-02 23:21 | Books


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